薄毛の治療は、毛を生やす治療です。
治療の仕方はさまざまで、飲み薬・育毛剤・注射薬・手術など最近は様々な選択肢が増えてきました。
頭の毛が生えてくるのはうれしいことです!
しかし、体毛(腕毛、すね毛)が増えてしまうのは悲しいですよね。ただ、残念ながら薄毛の治療をはじめて、「体毛が濃くなった」という声は多いです。
その主な原因を2つご紹介します。

1.飲み薬のミノキシジルによる副作用
飲み薬であるミノキシジルを飲んでいる方は、体毛が濃くなることが、よくあります。
ほとんどのAGAクリニックでは、オリジナル内服薬としてミノキシジルが配合されていることが多く、知らず知らずのうちにミノキシジルという成分を内服していることがあるので、要注意です。
ミノキシジルを内服すると、体の毛が濃くなり、せっかくカッコよくなるために薄毛の治療薬を飲んでいるのに、体毛が濃くなっては意味がありませんよね。
また、ミノキシジルの内服は、血圧を下げたり、命に関わるような副作用もあり、実はAGAのガイドラインでは推奨されていない治療だったりします。
AGA専門クリニック以外でミノキシジルが処方される場合は、要注意です。
2.過剰な男性ホルモンによるムダ毛増加
体毛をふやす悪者も「ジヒドロテストステロン」
男性ホルモンが必要以上に分泌されると、体毛が濃くなったり、ニキビができやすくなったり、薄毛になったりします。
その中でも、悪性の男性ホルモンといわれる「ジヒドロテストステロン」が原因です。そう、「ジヒドロテストステロン」は男性型薄毛(AGA)の原因ともなる男性ホルモンです。
薄毛の方は、そもそもこの「ジヒドロテストステロン」が高い傾向にあることもあり、体毛が濃くなる原因となっている可能性があります。
プロペシアやザガーロがムダ毛を増やすことはない
なので、薄毛治療でよく使われるプロペシア(フィナステリド)は「ジヒドロテストステロン」を減らす作用があり、逆に体毛が薄くなることが期待されます。
よくある勘違いなのですが、プロペシア(フィナステリド)は、体毛を濃くする原因とはなりません。類似薬である、ザガーロやアボルブ(デュタステリド)が体毛を濃くすることもありませんので、くれぐれも勘違いなされないようにお願いします。
なので、体毛が濃くなってきたからと言って、医療機関で処方をされているプロペシアやザガーロを自己判断で中止する必要はありません。
どうしても体毛が気になる人は
まずは薄毛の治療薬を変更することで、体毛の症状を改善することが可能かもしれません。
よく質問されるのは、「脱毛サロンや美容外科に通ったほうがいいでしょうか?」という声ですが、まずは薄毛の治療薬を見直すほうが先です。なぜなら、脱毛サロンで脱毛をする前に、原因を見極める必要があります。
自分の体毛が少しでもおかしいと感じた場合は、自分の主治医に相談してみましょう。
AGA治療に慣れていない先生は、こうした副作用に詳しくない可能性があるので、AGA専門のクリニックに相談することをおすすめします。
“体毛が濃い人が薄毛になりやすいか”どうかについて解説した記事もありますので、こちらもあわせて読んでみてください。