髪の毛をヘアブラシでといたとき、何本も髪の毛が抜けたとしても、慌てないでください。ヘアサイクルの記事でも書きましたが、正常な毛根でも脱毛はおきます。
平均的な成人の頭の毛は約100,000〜150,000本と言われており、1日に最大100本程度の髪の毛が抜けていきます。平均的な100本を超えるようになると、脱毛予防の対策が必要です。
脱毛予防に必要な対策はとてもシンプルです。
- 髪の毛を抜けさせない対策
- 髪の毛を生えるようにする対策
タンパク質の摂取は、「1.髪の毛を抜けさせない対策」として有用です。今回は、タンパク質と薄毛予防についてお話します。
タンパク質が欠乏すると脱毛が起こる
髪の毛は毛包で作られる「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で構成されており、タンパク質の摂取が重要になります。
アメリカ皮膚科学アカデミー(AAD)によると、タンパク質が不足した場合、約2〜3か月後、脱毛し始めると言われています。タンパク質の欠乏に依る脱毛症は、タンパク質を摂取することで治ります。
2〜3ヶ月遅れて脱毛が起きるのは、おそらく低たんぱくの状態で作られた毛は、栄養状態が良い時の毛よりも弱いために、作られたときはなんとか生えているが、遅れて脱毛が起きるものと考えられます。
なので、タンパク質はきちんと摂取する必要があります。
どれぐらいの量のタンパク質を摂取すべきか
ハーバード大学によると、推奨される1日摂取量は、成人の場合は約46〜56グラム、総カロリー摂取量の約10〜35%です。フランシス博士は、彼女の平均的な女性患者が1日あたり40グラムのタンパク質を目指すことを推奨しています。
個人的にはもう少し多い量のタンパク質を摂っていいかと思います。標準的な日本人であっても、女性であれば50g〜80g程度、男性であれば60〜100g程度を目安に食べても良いでしょう。
とにかく、不足にならないことが大切です。
特に過度なダイエットはタンパク質不足の原因であることが多いです。過度な減量は危険ですので絶対にやめましょう。(関連記事:ダイエットと薄毛の深刻な関係)
重要なのはタンパク質を毎日継続して摂取すること
この記事を読んで今日からプロテインドリンクを飲んで、牛肉を食べて、と行動をする人はとても素晴らしいと思います。
ただ少し待ってください。今日だけの行動ではだめです。タンパク質は、毎日継続して食べることが大切です。
タンパク質を食べることを習慣化することにより、薄毛の予防につながります。
最後になりますが、タンパク質の摂取は日本整形外科学会でも推奨されており、薄毛予防いがいにも、筋骨格を強くし、健康的な人生を送るのに役立ちます。
骨や筋肉の「もと」は毎日の食事から。
— CenCen@医師 (@cencenja) September 18, 2019
【筋肉を強くする食事】
1. エネルギーを十分取る
2. 様々なたんぱく質を摂る
3. たんぱく質とビタミンB6を摂る
日本整形外科学会のロコモ対策冊子よりhttps://t.co/QAbx3NTJhx#人生100年時代の健康法 #CEN式
日々の食事を見直して、タンパク質をきちんと摂取しましょう。