こんにちは、暑いですね。
夏場になると、「ミノキシジルやフィナステリド(プロペシア)の副作用として、汗が出るとかありますか?」という質問を患者さんからよくされます。
AGA治療薬の副作用の典型ではない
夏場なので汗を感じやすいのでしょうか、実は発汗の副作用は典型的ではありません。
汗をかく薄毛を引き起こす疾患
運動もしていないのに、どうしても汗が止まらないという人は、汗をかきやすくなる病気で、薄毛になる全身の病気があって、そちらの方が心配ですね。
良くあるのは、「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」です。愛内里菜や絢香が悩まれているという噂の病気です。
「甲状腺機能亢進症」では、甲状腺の機能が強くなりすぎて、薄毛が見られることがあります。
甲状腺は全身の新陳代謝に関わる臓器なので、毛髪のサイクルが乱れて薄毛を引き起こします。
逆に甲状腺の機能が働かなくなっても、毛が抜けてしまいます(実はこちらの方が頻度は多いです)。こちらは「甲状腺機能低下症」といいます。
薄毛で甲状腺機能の異常かな、と思ったら
次のような症状がある人、甲状腺の病気で心配な方は、クリニックを受診してみてください。
ミノキシジルの副作用は、甲状腺異常の時と症状が似ているので、ミノキシジルを処方している先生に相談しましょう。
甲状腺機能亢進(こうしん)症のよくある症状
- じっとしているのに、汗をかきやすい
- 食欲が増えた
- 目が飛び出ている
- 食べても食べても体重が減る
- 身体がだるい感じがする
- 胸がドキドキする(動悸)
- いつもより疲れやすくなった
- 精神的に不安が強くなる
- 手が震える
- 下痢が続く
甲状腺機能低下症のよくある症状
- 皮膚がカサカサして乾燥する
- 首の前側が腫れている
- 精神的に元気が出ない
- いつもより疲れやすくなった
- まぶたがむくんでいる
- 夏なのに寒く感じることが多い
- 体重が増えた
- 元気が出なくて、動きがゆっくり
- とにかく眠たい
- 記憶力が低下してしまった
- 便秘が続く
- 声がかする