「濃い体毛」や「糖尿病」と関係ある、テストステロンの運び屋『SHBG』について

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SHBGとは、性ホルモン結合グロブリン(Sex Hormone-Binding Globulin)のことで、肝臓で合成され血中に分泌されるタンパク質のひとつです。

あなたの肝臓でも作られている、「性ホルモンに関係する物質」で、全身に性ホルモンを運ぶ役割を担っています。

血管内のSHBGは、濃い体毛や体の老化に関係することが分かってきました。最新の研究も含めてご紹介します。

SHBGはテストステロンの運び屋さん

SHBGというたんぱく質はこれまで、単なる「性ホルモンのキャリア(性ホルモンの運び屋)」と考えられてきました。

男性ホルモンであるテストステロンはSHBGと結合して、全身を駆けめぐります。重要なのは、運ばれている間は、男性ホルモンとして機能しないことです。

テストステロンはとても貴重なホルモンなので、機能したい部分で、SHBGがテストステロンとの結合を離れて、テストステロン単体となります。

テストステロンはSHBGから自由になって、男性ホルモンとして機能するようになるのです!

実は血中においては、テストステロンはほとんどがSHBGと結合しており、数パーセントのテストステロンのみが、ホルモンとして機能しているのが分かっています。

SHBGが不足すると体毛が濃くなる

SHBGが少なくなるとどうなるのでしょうか?

SHBGが低くなると、体毛が濃くなることがわかっています。

SHBGが減ると、次のイラストのように、自由になった単体のテストステロンが増加します。そうすると、男性ホルモンの効果が高まり、毛が濃くなるのです!

体毛が濃くなるだけでなく、むくみ・にきび等の原因にもなります。実は、薄毛の治療前に、SHBG値を検査することもあります。
(患者さんの全身の症状や病歴を確認して検査を行うので、必ずしも全員には実施しません)

男性ホルモンの効果が高まるなんて、筋肉を鍛えている人からすると「朗報!」女性からすると、テストステロン活性が増えるなんて「もっての外!」と思うかもしれません。

SHBGはテストステロンのバランスを調整しているタンパク質なので、男女いずれであっても、SHBGが正常より減ることは好ましくありません。SHBGの低下は老化につながることが分かってきており、最新の研究を紹介します。

SHBGが低下して、体毛が濃くなる原因

SHBGが注目されている2つの理由

病気の予防:生活習慣病の予防に有効

近年の研究で、SHBGは単なるホルモンの運び屋ではなく、「糖尿病」「脂質異常症」といった生活習慣病の予測するための指標として、注目を浴びています。

2009年にハーバード大学が実施した、約700人の女性と約300人の男性を対象とした研究では、SHBGが低下すると、糖尿病のリスクが向上することが示唆され、報告は医学界では権威のある New England Journalという論文雑誌に掲載されました。

アンチエイジング:炎症を抑える

報告をしたハーバード大学の研究者たちは、SHBGが炎症を引き起こす因子(炎症性サイトカイン)を抑えることも確認しており、SHBGは炎症をくい止める効果があり、血管の老化に関与している可能性を示唆しています。

SHBGは、炎症を抑える効果があり、生活習慣病の予防はもちろんアンチエイジングに有用な物質として、ひそかに話題となっているのはこのためです。

SHBGの血中濃度をたかめることで、全身の炎症をおさえることができるかもしれないのです。

肥満の状態がアンチエイジングに良くない理由は、体のあちこちで炎症がおこっているから。炎症を抑えることで、アンチエイジングに効果があるかもしれません。

抗加齢タンパクのSHBGを増やそう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。

「日常生活のちょっとした習慣で、SHBGを増やす方法」についても、現在記事としてまとめております。

完成次第、配信しますので、Twitter(@cencenja)のフォローをよろしくお願いします!

参考文献

補足:SHBGが少なくなる疾患やお薬

  • 甲状腺機能低下症
  • 糖尿病
  • 肥満
  • クッシング病
  • 脂肪肝
  • 先端巨大症
  • アンドロゲンステロイドの使用

文献

Sex hormone-binding globulin and risk of type 2 diabetes in women and men. – PubMed – NCBI

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